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2021年04月14日

世界ふしぎ発見のMAについて、その4

世界ふしぎ発見のMAについて、その4

 

さて今回は、ナレーション録りについて話していきたいと思います。

今でこそ、MAミキサーとかMAエンジニアとか、映像業界にいる方ですとなんとなく、どういうことをする職業なのかわかっていただけると思うのですが、私がこの業界に入った当時は、名刺の肩書きが「レコーディングミキサー」と書かれているMAミキサーが多かったように思います。

それほど、認知されていなかったのか、音楽などをミキシングするレコーディングミキサーと同じだと主張したいのかは、定かではありませんが。

 

自分自身、レコーディングミキサーに憧れて(というか、当時MAという作業を知らなかった)この業界に入ったので、「レコーディングミキサー」の肩書きを手に入れたのは単純に嬉しかったのですが、MAミキサーがレコーディング!する場は、ナレーション録りだけでした。(個人の感想です)

そのため「レコーディングミキサー」たる自分は、レコーディングする場は、ナレ録りしかないが、レコーディングミキサーとはいかなることをしなければいけないのか、日々探していました。

 

私が育ったスタジオは、標準使用マイクが「RCA-77DX」という、当時ですら骨董品レベルのリボンマイクを使っていました。

そのほかに、スタジオ大定番「ノイマン U-87Ai」少し経ってから導入された「SANKEN CU-41」などがありました。

すべて、性格が違うマイク!

私の師匠は「RCA-77DX」しか使いません。必ずそのマイクです。

 

しかし、そのマイクはリボンマイクなので、状態がいい時と、悪い時の差がかなりありました。

師匠は、かなり状態が悪い時も、必ずそのマイクを使い続けていました。

ある日、酔った勢い(ほぼ毎日夕食という名で、師匠と飲んでいた)で「なんで悪い状態のマイクを使うのか!」と聴いたら、タバコをゆっくりと、いつものように吸いながら笑っていました。

結構強い口調で言ったと思うのですが、笑ってました。

答えはしませんでしたが、ニコニコとしたまま。(今考えると、その発言の恐ろしさと、師匠の寛大な心に驚くばかりですが)

 

次の日も、同じマイクです。

 

よく音楽のレコーディングの際、歌い手によって「マイクを替えた」とか、「複数用意していいものをチョイスする」とかありますが、MAの場合一旦用意したマイクを替えることはかなりリスキーなことのように感じます。

マイクを取り替えるというのは、セッティングに時間をかけてしまいます。

セッティングの時間を短縮するために、複数マイクをいつでも収録できる状態にしておくというのはMAの性質上映像の邪魔になってしまします。

 

そのため、MAでは自分の信頼するマイクを用意し、マイクアレンジなどで安定した音質(音色)を担保する事が効率よく安全に収録できるのではないかと、タバコを燻らせながらニコニコ笑っていた師匠から学んだことでした。(かなーり後にそう思っただけで、その時は、だめだ、こいつ!って思いましたが)

 

で、全く「世界ふしぎ発見」と関係なく話してきましたが、

この番組は、ナレーターの方とミステリーハンターの方、二人のナレーション収録が必ずあります。

ナレーターの方はほぼ男性、ミステリーハンターの方はほぼ女性です

(もちろん、いろいろな組み合わせがありますが、)

 

本当は、人によってマイクを変えたい(男性と女性で)のですが、流れを止めることになるので、現在はその方法を取らずに同じマイクで全ての演者さんの収録を行なっています。

(自分が使いたい数のマイクをスタジオさんに用意させるのも、違うかなとも思いますので)

過去には、いろいろなマイクを用意して収録してみましたが、どれも一長一短があり、人ごとにマイクを用意することのデメリットの方が強く感じてしましました。

そのため「ノイマン U-87Ai」1本で収録する形に長らく落ち着いていましたが、現在は、マイク「オーディオテクニカ AT5040」、ケーブル「OYAIDE NEO PA-02」、マイクプリ「Rupert Neve Portico5012」に落ち着きました。

マイクプリ「Rupert Neve Portico5012」は、スタジオに常設されているものですが、その他は自分で用意したものを使用しています。

ポップガートは、基本的に付けたくないのですが、小さくて画面の邪魔にならないものという理由でAmazonで見つけたものをつけています。(どこのなんというものか忘れてしまいました)

マイクの「オーディオテクニカ AT5040」は、開発に関する記事をみてすごく興味があった時、偶然にも、ナレーターの斉藤茂一さんが「購入したため使ってみたい」と持ち込んで収録した音を聞いて購入する決心をしました。

現代的で、ガッツリ受け止めてくれる印象です。

ケーブル「OYAIDE NEO PA-02」に関しては、自宅の作業部屋で使用している電源トランス、電源タップ、電源ケーブル、スピーカーケーブルなど、絶大な信頼を置いている「オヤイデ電気」のXLRケーブルです。とにかくクリアー!

マイクプリ「Rupert Neve Portico5012」は、個人的にずっと欲しかったものですが、ふしぎ発見を作業しているスタジオに導入されたので、使ってみたらやはりいい!

過大入力の時に粘る感じがいいですね。「SILK」オンで使用しています。

 

と結局あまり、世界ふしぎ発見に関係ないことを、また書いてしましました。

「ナレーション録り」の話でもないし、、、。

次回こそは、「ナレーション録り」の詳細に触れていこうと思います。

 

これに懲りず今後ともお付き合いください。

文章まとめ力がなく、すみません。

 

今回も、ブログを見ていただきありがとうございました。

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Mimm 森岡

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