アナザーストーリーズ 運命の分岐点 その2 総集編の作り方
今回は総集編ならではのお話をします。
最近、いろいろな番組が総集編を作ってますね。
長寿番組の初期の頃の映像を楽しく拝見させてもらってます。
NHK BSプレミアムの「アナザーストーリーズ」も今年で6年目に突入。早いです。
今回の世界遺産SPは3つの世界遺産を集めた総集編です。
もちろん今回用に構成を作り直していますが、レギュラー放送で流れた部分はそのまま使ってるところもあります。
そこでミキサーにとって問題になって来るのがナレーションの音質問題!
6年やっていますとミキサーも収録のやり方を変えていたり、場所も色々だったり、マイクを変えていたりします。総集編はここが問題!
ナレーションの濱田岳さんの読みのテンションも少しずつ変わってます。
みんな進化(?)していってますからね。(変化?)
その様々な音質、テンション、を1時間の番組にまとめるため、揃えなければいけません。
テンションや読みの感じは濱田岳さんのスキルに頼ります笑
新たに収録するナレーションの前後に昔のナレーションがある場合、聞いてもらって当時の読み方の感じを思い出してもらう。そして合わせてもらう。
時間のかかる人もいれば瞬時に合わせちゃう人もいます。濱田岳さんは後者です。天才。
あとは私の仕事、音質合わせです。これは昔の収録の仕方を思い出し、時にはその頃のデータを引っ張り出して来て当時、どういう感じで収録したら、どんな音質にしたか掘り返します。
コーナーごとに音質が変わってもいいという考え方も番組によっては出来ますが、今回は再構築しているので今回の番組が一つにまとまらなくてはなりません。
3つの番組の音質をまとめて新たに録りなおすナレーションをそれに合わせていく。
これは収録の時も気をつけますが、後処理に時間をかけます。
EQやコンプのかけ方をそれぞれ微調整し、まとめ上げたナレーションにさらに今回の音構成にマッチするよう仕上げて行きます。
全ては今回の世界遺産SPを皆さんに楽しんでもらうため。
5/26火曜夜9時 BSプレミアム 是非ご覧ください。番組HPはこちら