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2020年05月24日

整音について

一般的に、整音=MAと捉えている方が多い様ですが、その概念は大きく間違っていないのですが、MAミキサーにとって、整音とは、現場音の調整のことを言います。

その整音作業が、MA作業の大きなウエイト(時間的にもクオリティー的にも)をしめ、最終的なミックスに大きな影響を与えます。

 

なぜ、整音作業に時間がかかるのかというと、MAミキサーが現場音を収録していないからです。

MAミキサーは出来上がった映像を見てはじめて、どういう状態で収録されているのか把握することになります。初見でその収録内容を理解し、どう整音していくのか方向性を決めなくてはいけないのです、しかも、作品自体の内容の把握も含めて。

一般的な番組の場合(特にバラエティーなど)この作業に、時間をいただけるケースはあまりありません。

さらに、この整音作業を制作が立ち会わない「おまかせに」なっているケースが最近増えている様です。

私の考えは、制作がいる状態で整音作業をすることが望ましいと思います。

その都度、作品内容の意図などを確認できますし、間違った方向に整音作業が進むことを抑止できます。

しかし、一番の理由は、

制作は整音の意味を理解することができ、MAミキサーは、より短時間で整音作業を進めていくテクニックが身に付くことです。

(見られながらの作業は、かなりプレッシャーを受けますからねー。)

 

ちょっとここで、MA作業の一般的な流れを

1、現場音の整音(ノイズの除去、音質の向上、レベルの最適化)

2、音楽と効果音の取り込み、音質やレベル調整

3、ナレーションの収録、調整(タイミングの調整、ノイズがある場合は除去、レベルの最適化)

4、全ての素材が揃ったら頭からミキシング

     頭からミキシングすることにより、作品全体を俯瞰することができ、より緻密な判断ができると思います。

5、試写

6、必要があれば納品用の音声フォーマットに変換(VTRへの音戻しなど)

しかし、いろいろな条件で順番が入れ替わったりすると思いますが、この流れで作業できれば、効率よく、建設的に作業が進んでいくと思います。

 

一番緊張するのは、やはりミキシングの時ですね!スタジオ内のみなさんがミックスに集中していますからね。

腕の見せどころです。(MAミキサーたる所以、、、オペレーターと言われるのはちょっと抵抗がある、、、私は)

いいミックスというのは、視聴者の目線(耳?)でミキシングできることだと思います。

こちらの主張を押し付けるだけではなく、見ている方に寄り添えるような。

ドラマとかドキュメンタリーだと特にこの部分が大事だと思います。

(だからこそ、音楽のレベルは重要です!すごく気を使います、ね。あとフェードアウト!最近ミックスの時にリアルタイムでやる事は少なくなりましたが)

 

一度くらいは、満足できるミキシングを、一発でやり遂げてみたい!

(でも、ただの自己満になるだけかも、)

 

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