世界ふしぎ発見 ナレーションのリモート収録
5月16日放送の日立世界ふしぎ発見「古代エジプト feat. 千葉雄大 スゴ盛!ミステリーが止まらない!」で、ふしぎ発見初のナレーションのリモート収録を行いました。
今回、ディレクターのパンチAD村上くんから「千葉雄大さんのナレーションを新規に収録したいが、リモートでの収録になる、しかしクオリティーを保ちたい」と相談がありました。
制作と千葉さんサイドと協議した結果、
千葉さんの所属事務所会議室にマイクを設置し、ディレクターは制作社内からZOOMを使って映像をみてもらいながら、収録するという方針に決まりました。
そして、クオリティーを保つために、マイクや録音機などをこちらで用意しセッティングをさせていただくことも了承していただきました。
収録当日、
最低限の人員ということで、制作の方と2人で千葉さんの事務所にいき、会議室にマイクをセッティングします。
今回、いつもふしぎ発見のMAで使用しているマイク(AT5040 audio-technica社)と、その他にガンマイク(NTG2 RODE社)を、そして録音機は、PCM-D50とXLR-1(SONY社)を用意しました。
会議室など、防音されていない部屋での収録の場合、
周りの音(ノイズ)を抑える、部屋の反射音を抑える、この2つのポイントが重要になります。
特に、部屋の反射を抑えることは、かなり重要であると考えます。少しでも反射を抑えるために、周りをフェルトで囲みました。
現在、ノイズ除去はかなりのクオリティーで後から軽減できますが、反射(反響音)を抑えることは、まだ難しい様に思います。
実は、そのためにガンマイクを用意したのです。
ガンマイクは収音範囲が狭いので反射音を拾いにくいのでは、と考えました。
でも、ガンマイクは収音範囲が狭いが故、セッティング(マイクの向きや距離など)にすごく気を使います。
前回放送の作業の時 感じたのですが、千葉さんはナレーション時の姿勢がいいので、問題ないのではないかと期待しました。
そしてノイズ対策ですが、この日は気温が高かったため、収録の時に空調を切ってくださいとお願いできませんでした。
ノイズ的には、最悪です。
全てのセッティングが終了すると、録音ボタンを押してトラブルなく収録が終わることを祈りつつ、我々は別室で待機です。
一応録音機の状態は、ZOOMで監視はしていました。
収録は、大きな問題なく終了しました。よかったです。
特異な状況にもかかわらず、無難に対応していただき、千葉さん並びに関係者の皆様ありがとうございました。
その後、収録されたデータを映像に合わせて編集(パンチAD村上くんが)し、MAを行いました。
さて、どちらのマイクで収録されたものが採用されたか、実は(やはり)ガンマイクで収録したものの方が、反射音が少なく、音質の面でも問題がありませんでした。(価格差、ん十万)
音質自体はもちろんAT5040の方がいいのですが、ノイズと反射音が多く収録されていたので、その部分を軽減処理すると、ガンマイクで収録したものの方が、違和感が少ないと言う結果になりました。
(ノイズ軽減処理はiZotopeのRXでしました。助かります!)
放送も無事終わり、違和感なく見ることができたという感想もいただき、よかったです。
リモート収録というのは、どういう状況で行うのか(できるのか)また、どう仕上げていくかによって違いはありますが、機材の進歩と低価格化によっていろんなことができてきています。
しかし、どこかで無理を強いられます。だからこそ、みなさんの協力がより必要になると感じました。
ブログを見ていただきありがとうございました。
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