世界ふしぎ発見のMAについて、その3
世界ふしぎ発見のMAについて、その3
さて今回は、予告したように、世界ふしぎ発見ならでは!のミックスについてお話ししようと思います。
まず番組というのは、地上波の場合、必ずCMが入ります。
そのため、番組はロールごとに分かれていて、番組中に何回かCMが入ってきます。
そのCMを流している企業様が番組を作るお金を出しているから放送できているわけです。
しかし、過去から現在まで、CMの音量が大きすぎるという論争が起こってしまって、CMに関して悪いイメージを持たれてしまっています。
CM制作は、多くの人が関わり、多くの予算をつかってその効果が最大限になるように、皆さんが切磋琢磨して作られます。
CMのミックスも数多く行ってきた私としては、そのアプローチの一つとして、目立つように音量を大きくしたいというのは理解できます。
(小さすぎるというのは、もっとも避けたい事です)
その論争を沈めるために現在は、ラウドネス値(音声レベルの基準)が決められ、番組、CM問わずその基準を超えるものは放送できません。
実は、過去に世界ふしぎ発見で流れる日立のCMを、知り合いのディレクターさんが担当することになったということがありました。
そのCMのミックスの依頼も受けたのですが、スケジュールの関係で残念ですが断ることになってしましました。
そのディレクターさんから、どうも自分たちの作っているCMの音量が小さく感じると相談を受けました。
実際に流れているCMを見てアドバイスというほどではないですが、感想を伝えました。
CMが小さく感じるということは、世界ふしぎ発見を見ていて、CMに入ると音的に違和感を感じるということになります。
世界ふしぎ発見は、現在ではかなり珍しい「日立」さんの一社提供の番組です。
番組内に流れるCMは、日立のCMだけです。
そう「世界ふしぎ発見」は、番組、CM全て「日立 世界ふしぎ発見」なんです。
すべてが、心地よく聞こえなければ意味がありません。
そのためCM含めて「日立 世界ふしぎ発見」と私は考えCM前後の過度な音量的な「あおり」はしないようにしています。
どこで、どの日立のCMが入るというのは、放送を見ればだいたいわかります。
「この後はあのCMだろう、あのCMは、静かな音楽から入るから、大人しく終わるようにしよう」というように、次に入るCMをイメージしながら、CMに入るタイミングのミックスバランスを決めます。
こんなことが、できるのは「日立 世界ふしぎ発見」だけだと思います。
通常の番組は、CMに負けないようになるべく音量が大きくなるように、煽ってミックスします。
しかし「世界ふしぎ発見」は、そのようなミックスはしません。
あの時CMも担当できたら、もっと面白い事ができたと思うと、いまでもちょっと残念に思います。
次回は、、、どうしようかな、、、
ナレーション録りについて書きますか!
今回も、ブログを見ていただきありがとうございました。
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何回「世界ふしぎ発見」と書くんだ! Mimm 森岡