世界ふしぎ発見のMAについて、その1
世界ふしぎ発見のMAについて、その1
1986年から放送されている、この長寿番組を通してMAとはどういうものなのか、MAミキサーはどういう事に気を配って作業を進めているのかを、昔話を含めお話ししていきたいと思います。
公式HP「日立世界ふしぎ発見!」
私がこの番組を担当することになったのが1994年(だったと思います)当時は、映像の編集が済んだマスターテープから、MAのワーク用に映像と音声を取り込む作業を「実時間」かけて、必ずしなければいけませんでした。
(今は、完成されたQTとOMFなどの音声データを取り込めばMA作業が出来ますが、)
しかし、その実時間をかけての取り込み作業(「立ち上げ」といったりします)の時間が重要なんです。
編集上がりで、ナレーションも音楽もついていない現場音のみの映像を最初から最後まで見る時間です。
もちろん初めて見る映像なので、内容については細かく分かりませんが、分からないという事も(が)重要です。
制作の方達は何度も映像を見ているので、視聴者の目線とズレてしまっている場合があります。
その何もわからない「立ち上げ」作業を経て、ナレーションが入ったときに、わかるようになるのか、まだわからないのか、
最初の視聴者として、客観的に見ることの重要性がMAにはあると思っています。
私は朝食を買っていき「立ち上げ」で、その日の作業の映像を見る時間が大好きでした。
世界で一番最初に、好きな「世界ふしぎ発見」を見る権利を与えられているのですから!
しかし見ているだけでは、その後の作業のスピード感が変わってきます。
そのため、どこからどこまでミステリーハンターが喋っているのか、その喋っているチャンネルはどこに入っているのか、
この現場音は必要なのか、などすべてをメモしていきます。
そのメモも重要!
昔は、テープで作業していたので、効率よく作業していかないと無駄なロスタイムが重なって作業時間がどんどん膨らんでいくのです。
さて、世界ふしぎ発見は1回の放送に対して、2回MA作業があります。
まず、スタジオのゲストに対してクイズを出すVTRのMA作業があります。
その後スタジオ収録をして、放送されているような、VTRとスタジオトーク全てが入った状態のものを再調整する2回です。
それぞれのMA作業で気にするポイントが違ってきますが、
次回詳しく(?)だらだらと話していこうと思います。
ブログを見ていただきありがとうございました。
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Mimm 森岡